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ベン・キングスレーインタビュー紹介~road to Avengers4~

映画『アイアンマン3』よりマンダリン役ベン・キングスレーのインタビューを紹介します。

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-アイアンマンのことはご存知でしたか?

シェーン(・ブラック監督)からオファーをもらった時、実は観たことがなかったんだ。すると彼は丁寧に様々なものが入った荷物を送ってくれた。スケッチやコミックや設定などと、もちろん前2作の映画(のソフト)も。映画はとても楽しかったよ。キャラクターがステレオタイプでないことや深みがあること、それに特にロバート(・ダウニーJr.)とグウィネス(・パルトロウ)に触発されたよ。彼らが映画の柱になっていることがわかる。そこにドン(・チードル)も加わって。とてもオリジナリティがあって、インテリジェンスも感じる。その仲間に入れることはうれしかったよ。

 

-深みといえば、あなたの演じるキャラクターも深い構造をもっています。まるで2つの役を一人でやっているようでしたね。

役者が“悪役”を演じるには、そのキャラクターが作品の中でも極端な役割を担うことを受け入れなければならない。それは暗い面で作品を支える存在でもある。彼らには彼らなりの正しさがある。普通の善良な人間にはない正しさかもしれないが。だが悪が自然になると、それが面白くなる。独自の正しさのもと、尊大になり、自己陶酔し、その正しさに入り込んでしまう。なので、マンダリンが大統領や国に宛ててメッセージを送る時も、彼は“悪”として主張しているのではなく、ある種の気高さをもって己の正しさを主張しているんだ。私は役者としてマンダリンを演じ、マンダリンもこの時最高の演技をしなければならない。さもなくば、彼はキリアンに選ばれることもなかっただろう。キリアンの桁外れた組織を率いるために。

だが、(もう一人の人格の)トレバーという男は悲劇的で、その悲劇は二重になっている。トレバーのお気に入りの人格を演じている時だけ、彼は生き生きとしている。その時噴出するアドレナリンに病みつきになっているということだ。その興奮が、悲しいことに快楽に転化されてしまっている。可哀想なことにこの男はエクストリミスのオーバードーズ(薬物などの過剰摂取のこと)で死んでしまう。それは、例えば才能のある役者にも起こる悲劇だ。才能あるが故に自滅的になってしまい、オーバードーズで亡くなった役者もいる。この映画も、話の根底にはどこか真実がある。身近にあるような真実が。

 

-悪役も主役も演じてきましたが、その役の動機や真実を知って役を選んできたのですか?それとも、自分からこういう役がやりたいと言って演じたのでしょうか?

全くそんなことないよ。私の役者としてのキャリアに決まりごとは何もない。もし自分からやりたい役を望んでいたら、世界中からやってくる素晴らしい情報を遮断しているようなものだと思うからね。おかげで読んだ脚本で思いがけず驚くことがある。最初は何も知らなくても、脚本の1ページ目を読んで、探し求めていた相手をみつけることになるんだ。

 

-そして見つけて、どうやって準備するのですか?それともまたあなたにとっては同じく探求のようなものなのでしょうか?

そうだね。まずは(脚本の)ページの言葉を基に準備をはじめることが多いね。私は脚本家をとても尊敬しているんだ。そもそもがイギリスの古典演劇出身なんで、どれだけの苦しみと痛みと喜びをページに込めているかを考えると、敬意を払わざるをえないよ。私はそれを表現するだけで、一言たりとて変えたりはしない。才能ある脚本家によってページに書かれたその言葉を理解しいようとする。この場合、ドリュー(・ピアース)とシェーンに大いなる経緯を払って、ページに記された言葉から何を見つけることが出来るのか考えながら役作りをはじめるんだ。シンプルなものだ。その後、私の想像力を総動員する。ありがたいことに様々な役をやらせてもらった。私にルーツはシェイクスピアにあるんだよ。

そこで強さと弱さを探す、シェイクスピアがいつもしていたように。素晴らしい組み合わせだ。それにトレバーと私のマンダリンも素晴らしい組み合わせだ、強さと、弱さと。この映画がそうであるように。

 

-マンダリンの動機はなんでしょうか?

彼は文明頂点をひっくり返したいのだと思う、図像、歴史、風刺、あらゆる知識を使って。そしてそれらを悪意を持って、無慈悲に利用し、己の正しさを証明しようとする。そうやってこのくだらない文明を破壊しようとしている。悪ではなく、彼の思う正しさが彼に動機を与え、それが私の動議となり彼を演じているんだ。